大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)3428 判決

主 文

第一審判決中有罪部分及び原判決を破棄する。

被告人を罰金一〇〇〇〇円に処する。

右罰金を完納することができないときは金一〇〇〇円を一日に換算した

期間被告人を労役場に留置する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

本件公訴事実中物価統制令違反の点につき被告人を免訴する。

理 由

弁護人橋本定の上告趣意は末尾添付の別紙書面記載のとおりである。

論旨第二点について。

所論は量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条に当らない。

しかしながら、職権で調査すると、本件公訴事実中蚕蛹油についての物価統制令

違反の事実(論旨第一点が問題としている第一審判決判示第一の各事実)について

は、昭和二七年政令第一一七号大赦令により大赦があつたから、刑訴四一一条五号

四一三条但書により第一審判決中有罪部分及び原判決を破棄し、当裁判所において

更らに自ら判決をすることとし、右公訴事実については同三三七条三号により被告

人に対し免訴の言渡をする。

なお、第一審判決の確定したその余の事実は、いずれも、昭和二七年三月三一日

法律第二三号附則四項により、臨時物資需給調整法一条四条罰金等臨時措置法二条

石油製品配給規則四条に該当するので、所定刑中罰金刑を選択し、以上は刑法四五

条前段の併合罪であるから、同四八条二項により各罪につき定められた罰金の合算

額範囲内で被告人を罰金一〇〇〇〇円に処し、右罰金を完納することができないと

きは同一八条により金一〇〇〇円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置し、

訴訟費用中当審における国選弁護人に支給した分は刑訴一八一条一項により被告人

- 1 -

にこれを負担せしむべきものとする。

右は裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官岡本梅次郎出席。

昭和二七年八月二九日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!